写仏
写仏というものをはじめて知りました。
古くからの友人、仙台在住の佐藤氏が行っていると聞き、その様子を伺いました。
写経というのがありますが、描いてお寺に納めるものではないようです。
写経は写仏の一部なのだそうです。
墨で仏像、あるいは仏画を写し取り、さらに彩色をほどこして出来上がりですが
墨が完全に乾くまで時間がかかるので、
できれば3年経ってからという、気の長い話です。
こう言ってしまえば身も蓋もありません。
佐藤氏によれば「人生とは何か、何かを愛し、何かのために生きる・・・」
となったとき、写仏と出会ったのだそうです。
「五本の指先から繰り出される1本の単純な描線が、
円くまた三角にと造形変化を繰り返す事によって、
そこに我が心の御仏のお姿が湧出してくる。
写仏の心は『お描きさせていただく』である」そうです。
「一本の単純な描線をつなぎ合わせると、やがては長い長い線となり、
遥か彼方、大宇宙の果てまでも届く偉大な力に。
大いなる大宇宙と、小さい小さい自分とを結びつけることが出来る。」
のが、写仏なのではないか、ああ良い物に出会った、と思ったのだそうです。
なお、このページに載せる話ではないかもしれませんが、
仏様のついでに、般若心経がミウラ折りになったお話も披露しておきます。05.07.26
佐藤氏の作品です。